FAQよくある質問
発電のこと
ソーラーシェアリングの太陽光パネルは、ふつうの太陽光パネルとは違うの?
ソーラーシェアリングの基本は、けっして農業を犠牲にせず適切な営農を続けることです。太陽光パネルのサイズと設置間隔を工夫して、パネル下の農作物がしっかりと成長できる日照量を確保してやらなければなりません。ソーラーシェアリングの発案者である長島彬さん(ソーラーシェアリングを推進する会 会長 CHO技術研究所代表)が推奨する遮光率は35%以下。つまり、パネルとパネルの間には、パネル幅の2倍程度の間隔を空けることが求められているのです。
パネルのサイズについて決まりはありませんが、陽の当たる場所とパネルによって影のできる場所との不均等を抑えるためには、できるだけ細身のパネルを設置することが望まれます。また、光だけでなく、雨に対しても細身のパネルは有効です。通常の太陽光発電所で採用されている6列セルのパネルだと、大きな面で受けた雨がまとまって強い雨だれとなり、下の土を穿ってしまうことにもなりかねません。長島彬さんも2列セルの細身のパネル(幅35cm程度)を推奨していますが、このサイズなら、雨だれの影響を気にすることもないでしょう。
さらに細身のパネルには、風に強いというメリットがあります。風の影響(風荷重)は、受ける面積に比例して大きくなります。2列セルの細いパネルなら、6列セルのパネルに比べて、強風による影響が1/3程度で済むというわけです。
監修:馬上丈司
illustration: Tomoyuki Okamoto
text: Kiminori Hiromachi